「どうした?」
「マイスター。お前、スカイファイアーに似てるわ」
「…スカイファイアーのかわりって事かい?」
「ちげぇさ」


身体が重い。
頭が揺れる。


「…スタースクリーム。お前はどこまでも」
「頭が良いだろう?」


スタースクリームはにやにやと笑うと脚にまきつく鎖を少し手で弄ってすっと
立ち上がった。
目隠しをしたままだ。目が見えないのに鎖が解けるとは驚いた。
立ち上がって暫く静止するとまっすぐ出口に歩き始めた。
止めようと思った。身体が動かない。


「待て…なんで…」
「…最後まで奥の手は持ってないとねぇ」
「なに…」
「ナルビームもクラスターも取られちまったけど、お前ら歯までは見なかったろ?」
「……」
「麻痺薬だぜ。痺れるだろ。ナルビームと性質は一緒だからなぁ」

スタースクリームは舌をだした。
「地球の映画なんかでやってて面白そうだと思ってよ。
こんなすぐ実践できるとはなぁ」と笑う。自由な腕を天井に伸ばしてぐっと
背伸びする、飛べるほどのエネルギーは与えていないはずだ。
それにその目隠しは特別製だ。

「それは取れないだろう」
「お前が目隠しを外す時、認証コード打ち込んでただろ…取れるとは思ってねぇさ」
「お前は基地から出られない」
「心配すんなよ。目隠しが取れてる間。この部屋の構造は全部見ておいたからよ」
「…」
「アイセンサーの故障?俺がそんなちゃちな作りしてっかよ…」
「…スタースクリーム…嘘だったのか…」
「さよならだマイスター。サイバトロンにしてはお前中々難しかったぜ?」

だけどやっぱり御人よしだわ。とスタースクリームは微笑んだ。
低い声で楽しそうに言われた言葉をマイスターは床に伏せながら聞いた。


スタースクリームはマイスターに背を向けて数歩踏み出した。
小さい声で数字を数えている。歩数か?時間か?
10数えると曲がる、また曲がると若干無駄な動きが多いが確実に出口に向かっている。
壁にかけてある認証キーまで進むと手を少しだけ彷徨わせてキーに右手がぶつかった。
カシャンと音がするとスタースクリームは笑った。

「…なぜ、鍵の場所がわかる?」
「お前の足音常に聞いてたからに決まってんだろ」

それでうろうろしてたのか。確かに自分は部屋に入ってきてキーを壁にかけたら
部屋の隅に火を灯したり部屋に異常がないかうろうろしたりする。
その足音を常に聞いていたのか?驚愕より関心が勝った。もったいない記憶力だ。


…よし。腕が動く。


スタースクリームがまた部屋をうろうろする。
右手と左手を中に彷徨わせて歩く姿はどこか頼りない。
一発でも外せばスタースクリームは警戒して自分を壊しにくるだろう。
一発で決める。一発でスタースクリームを動けなくする。
今は腕は動いてもまだ麻痺状態だ。外してしまうかもしれない。
スタースクリームは相変わらずうろうろするし。
どうしたものかと考えつつも銃を構えた。活動停止を狙うなら頭だ。
この部屋の扉は一つだ。扉の前だけを狙って銃を構えた。

スタースクリームの彷徨う手が扉に届いた時を狙って頭を打ち抜いた。





*




「…つ…ぅ…」


頭が痛い。何かで殴られたようだ。


「スタースクリーム」
「……」
「いい加減起きなさい」
「…マイスタ…?」
「そうだよ。もう麻痺が切れてしまったよ?」
「…くそっ…」

背中に床を感じながらまた手を彷徨わせた。
腹部が重い。なんだ?
手を腹部にやると腹部の重みの原因がわかった。

「乗るんじゃ、ねぇ」
「また逃げられたら困るから。頭、貫通させても良かったんだよ…?」

目隠しをされたままでやつがどんな顔をしてるかわからない。
額にマイスターの冷たい指が当たった。酷く痛む頭に少し心地良いが撃った本人が
腹部に跨っているとなるとまた話は別になる。

「…さわ…るな」
「つれないじゃないか」

マイスターは機嫌が良さそうだった。声が笑っていたから。
脱走しかけられて笑ってるなんざやっぱりサイバトロンは甘ちゃんだ。
また脱走のチャンスはある。

「失礼するよ」
「んっ…!?」
「…」
「んん!」

顎がつかまれ舌が口内に入ってきた。
驚いて口を閉じようとしてもマイスターは顔を固定し、口の中に指を
つっこんできた。閉じることの出来ない舌がマイスターの舌と絡む。
時々舌を引っ張られ、奥歯をなぞり、上顎を舌で撫でた。

「…もう流石になさそうだね」
「んっ…!て、めぇ…!」
「スタースクリーム」
「なにっ…」

「サイバトロン皆が優しいと思わないほうが良い」

デストロン軍団の誰よりも殺意のある声だと思った。

「お仕置きが必要だ」
「な、んで」
「痛みにはどうも強いみたいだし、仕方がないね」
「っ…」

押し返す手を掴まれて頭の上で両腕とも押し付けられる。
エネルギーが足りない。押し返せない。

言い返そうと口を開くとまた舌が入り込んできた。
腕に力を込める。何かウイルスやら、薬物やら飲まされるのかもしれない。
しかしマイスターは自分の舌を存分に味わっていた。
吸って、絡めて。


「んんんっ…っ…!?」
「おや、すまない。凄いオイルだ」

ガリッと嫌な音がして舌を噛まれた。
舌は切断まではいかずとも噛まれた部分からオイルを大量に零れさせた。

「げほっ…!や、やめろ…!」
「駄目に決まっているだろう」

目隠しをされているので次に何処に触れられるかわからなく不安だ。
気付いた時には首筋に歯を立てられた。また噛み切られるのではと喉が鳴いた。

「怖がるフリなんてしなくていい」
「違っ…!嘘じゃない…!やめてくれ…」
「嘘だね」
「ち、ちが…んっ」

腕を押さえつけられたまま行動できないでいると内部が急に冷えた。
「ひっ」と声を上げるとマイスターは幸せそうに笑った。
内部の冷えた原因はキャノピーを開いたからだろう。
目隠しで見えないながらマイスターの視線を感じて震えた。

「飛行型トランスフォーマーって内部こうなっているのかい?」
「や、やだ…なにする…気だ…」
「…ここは?」

首のパネルを触られる。びくっと震えるとマイスターは首のパネルをこじ開けた。
視界が見えないとマイスターが何をしているのかわからない。
暫く黙っているとマイスターが口を開いた。

「こっちのパネルは」
「あっ!やめろ!やだ!」

マイスターの指が足の間に入ってきてそこにあったパネルを指で叩いた。
腕を必死で動かすがマイスターは片腕だけで押さえつけてくる。
足を閉じようと思ったが上手く動かない。足が重い。

「そんな声をだすんじゃないよ」
「やっめ……ふっ…」

顔の横にある聴覚機能と熱を逃がす為の部位に指を差し込まれる。
聴覚機能なだけあって差し込まれた指が中で動くと鉄同士が擦れてキィっと
音を立てる。

「…その顔も演技かい」
「っ…」

小さい声で違うと呟いた。
マイスターは指を差し込んだままの聴覚機能に口を当てて
「嘘吐きはお仕置きだ」と囁いた。



*




スタースクリームの反応は演技とは思えないほどのものだ。
指を少し動かせば身体が跳ねて、更に強く擦れば声を漏らした。

腹部の上からどいてスタースクリームの足を左右に開いた。
スタースクリームのエネルギー残量じゃ抵抗出来ないだろう。

下腹部に手をやって先ほど叩いたパネルをゆっくり開くとスタースクリームは
腕を必死に動かして逃れようと身体を身じろいだ。
スタースクリームの言うとおりに嘘じゃないなら

「感じやすいんだな」
「ひっ…あぁっ…」

試しにレセプタに触れた。
スタースクリームは顔を背けるように床に押し付けると声を出した。
この反応。演技じゃなさそうだな。
指をゆっくりゆっくり差し込む。スタースクリームは顔を振って嫌がった。
見えない分、押し込んでいく感覚が鋭く感じられるのだろう。


「もう逃げようとしないか?」
「しなっ…しな、い…!」
「また嘘を」
「マイスターっ…!」


スタースクリームの手首がぎしぎしと音を立てた。
指をレセプタの中に押し込んでいくとスタースクリームは押さえつけられた手を
開いたり握ったりして落ち着かなかった。
これは手首もリペアしないといけなくなったな。
押さえつけた手を見ると手首同士がぶつかり合って装甲にひびが入り始めてきた。

「暴れると腕が痛むけど、いいのか?」
「い、嫌だ…!抜いて!抜いてくれ…!」

手首なんかよりレセプタ内が気になるらしい。
わざと指を鉤状に曲げて中をこする。

「くぅ…っ…あ…」
「…良い声だね」
「お願…っ…やめ」

嫌がっているスタースクリームの腰は揺れていた。
やはり根はデストロンということか。快感を求めて身体が反応している。

「腰が動いてる」
「あ、う…違う…!」
「…言うこと何もかもが信じられないね」

自分のコネクタをだす。
別に接続したくなったわけではないがこんなにも反応しているのだから
入れてやるのがサイバトロンらしいと思わないか?
スタースクリームは目隠しで気付かなかったらしく指を抜くと安心した声を出した。
もう止んだと思ったのだろう。腕の力も抜けてぐったりしている。
コネクタをレセプタに当てていれずにコネクタで入り口の淵をこすると
スタースクリームははっとした。

「やめてくれ!やだ!」
「やだやだ言うんじゃないよ」
「変態野郎が!」
「欲しがってる奴に言われたくないな」

そんなに慣らさずともコネクタを押し付けるとスタースクリームはコネクタを
体内に飲み込んだ。身体を押し込むと抵抗もなく、ぐいぐい飲み込んでいった。
一度押し込むごとにスタースクリームは反り返って喘いだ。
快感に耐え切れず大きく反り返って口から先ほど噛んだ時のオイルと
口内オイルと混ざり合って零れた。

最後まで押し込んだのを確認してスタースクリームに声をかけると
歯をがちがちと慣らしていた。怖いのか、気持ちよすぎるのか。
何にせよこれはこいつにとって罰になりえているだろう。

小さくパルスを流すと早くも反応した。
小さすぎる快感にスタースクリームはくすぐったそうに身じろいだ。

「スタースクリーム…」
「んっ…ぅ…」

片手をスタースクリームの背後に回して目隠しを解く為のパスワードを入力。
そしてマイスターとしての製品番号と指先からの体熱反応で目隠しは外れた。


「…酷い顔だ…」
「まいっ…マイスタぁ…!」

冷却液をつかさどる部位が壊れたのではないかと思うほどにアイセンサーから
冷却液が零れていた。オマケに口からも。本当酷い顔だ。
すぐ理解できる位、スタースクリームは欲情していた。
むずむずと身体を揺さぶって足を閉じようとしてみたり足先を地面に
叩きつけたりしている。
小さすぎるパルスで煽られるだけの今の状況が耐え切れないのだろう。


「でもその顔、いつもよりは良いんじゃないか?」
「…頼むっ…か、ら…!」
「なに?やめて欲しい?」
「……イかせ、て…」
「…」

拘束していた手を放す。
スタースクリームは欲情に塗れた顔から一瞬で我に返ったかのような顔をした。

「どうぞ?」
「…え」
「見ててあげるから」
「…」
「やってごらんよ」

スタースクリームは冷却液が零れているのを気にしていないのか拭わなかった。
スタースクリームの困った顔にますます目から零れる冷却液が似合っている。

顔を背けてゆっくり指が前へ移動してきた。
コネクタに少しだけ触れる。中指がコネクタに到達するとスタースクリームは
声を上げた。

「ひぁ…」
「まだ何もしてないよ。ほら、もっと」
「んんぅ…」

一度コネクタを手で握りこんで上下に扱った。
スタースクリームの口から熱い息が漏れ出るのを聞いて自分まで煽られる。
時々手伝うようにパルスを流すとスタースクリームはますます大きな声で鳴いた。


「あ、あぁあ」
「スタースクリーム。口を拭ったらどうかな」

汚いよ。と親指の腹で口元を拭うとスタースクリームがこちらをみた。
目から冷却液をぽたぽた落としながらスタースクリームは欲情した目で見てきた。

「マイ…ス」
「うん。聞こえているさ」
「…頼む…から…」
「なんだい?聞くだけ聞くよ」
「…こ、こす、って…」

スタースクリームは震えていた。
顔をそらして、肩を震わせながら、震えた声で囁いた。
驚いたさ。当然。

「…自分でできない?」
「…たっ…」
「うん?」
「頼む…か、ら……お願い…っ…擦って…!」


これは結構きた。
スタースクリームの「お願いします!」だの「許して!」だのは聞き飽きた。
でもこれはいつもと違う。自分のスパークが一層熱くなった。
今すぐ要望にこたえてあげたい気持ちを抑えて自分の唇を一度舐めた。


「…もう一度お願いしてごらんよ」
「…おね、がい…!お願いっ…します…」

今まで自分で触れていたコネクタから手を放してマイスターの両腕に触れた。
手を掴んでコネクタまで誘うとマイスターは笑った。

「仕方がない子だね」
「…はぁ…っ…はや、くっ」

わざと強くコネクタを掴んでやるとスタースクリームの背がしなった。
あぁ。そうか。そうだったんだな。スタースクリーム。

「スタースクリーム」
「んっ…んぅ…なに…?」
「これがデストロン軍団、2の本当の姿なんだ」
「な、」
「演技だなんて言って悪かったね…」
「あ、ぁあああ!!」

一段とパルスを強めた。
スタースクリームの喉がおかしくなったと思うほど鳴いた。
よかったな。スタースクリーム。ここは地下牢獄だから。
しかもデストロン軍基地からもサイバトロン基地からも離れた場所の。
誰にも聞かれることないじゃないか。
更に良くしてあげようとスタースクリームが導いた手でコネクタを擦りあげていく。
望んだ快感にスタースクリームはしゃくりをあげた。


「うっ…ああぁっあああ…」
「…良い音楽だ」


キスしてあげようか。いや、この音楽を途絶えさせるのはもったいない。

これでスタースクリームが逃げようなんて気が起きなきゃ良いけどと思いながら
パルスをどんどん強めていった。
スタースクリームはもう何も考えられないくらいに喘いでいた。

「ひっ…いく…!」
「どうぞ」
「ふあ…あっ!あ…っ」

ガクガクっと震えてスタースクリームが痙攣する。
スタースクリームの足が一度伸びて数度の痙攣の後に関節を折り曲げて丸くなる。
自分はといえば欲情はしていたが達するほどではなかった。
だからと言って痙攣しているスタースクリームを揺さぶって自分が達するまで
付き合ってもらうつもりはない。
コネクタを抜いて自分のパネルにしまうとスタースクリームの腕がゆっくり
伸びてきた。

「スタースクリーム?」
「…」

首の後ろに両手が回ると警戒した。
先ほどのように何かされるのではと。
スタースクリームは身体を床から起こすと唇を重ねた。
角度を変えて何度もついばんでスタースクリームは肩に額を乗せた後、気を失った。


「…スタースクリーム?」
「………」
「…」


寝息を聞きつつ光を失ったアイセンサーに唇を触れさせた。
そしてそのアイセンサーに床に落ちた目隠しを拾い上げて隠すようにつけた。
エネルギー切れだろう。エネルギーを与えないといけなくなったね。

「…また逃げても良いよ。スタースクリーム…」


次は私も遠慮しないけどね。
スタースクリームの返事はなかった。





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超ごめんなさい!!何に!?更新遅れたことと完璧な山なし落ちなし意味なしに
なった事さ!(自覚有)

マイスターって一歩間違えるとスカファとキャラ被っちゃうんで(もう被ってるんで)
あえて言うならスカファはスタスク大好きですがマイスターはスタスクのこと
好きじゃないんですよね…
マイスタとスタスクでタイマン張った回は吹いたwwマイスタ、スタスクに
どうどうと跨るもんだから。
↓以下反転リクエストの方お願いします
アオイさんこんばんわ!遅くなってすいませんでした!
マイスター×スタスクリク難しかったです!けど楽しかった…!
無理やりっぽくなくなっちゃいました…!リクに答えられない自分乙。
マイスター鬼畜のほうももう少し強くしても良かったかな。
と思いつつのマイスタ小説でした!マイ×スタは普通に好きなCPなんでまた
挑戦したい気もしつつ失敗しそうな気もしつつw
こんなもので申し訳ないですがリク有難う御座いました!