ある日、突然抱かれた。
乱暴ではなかったが、優しくもない。
痛くないように慣らして、入れて、後は互いの気持ちよさだけを
追う行為だった。私以外に丁度良い大きさがいなかったのだろうと判断して
四肢を投げ出し、全てガルバトロン様のためにつかった。
望みどおりに動いた。

しかし2度目は違った。
何度も名を呼ばれた。「ナイトスクリーム」と。
一度目は声すらかけられなかった。名を呼ばれ視線を向けると
ガルバトロン様は口元に笑みをつくり、もう一度名を呼んだ。

「ナイトスクリーム」
「…ガ、ルバトロン…さま…」
「…辛いか…?」
「…いいえ、そのような」

首を左右に振った。痛くはない。
あえて言うなら少し息苦しく、きつく、気持ちよさはなかった。


3度目は、更に違った。

「んっ…」
「…」

はぁっと一度息を吐いてもう一度息を止める。
そうしないとだらしない声が出そうだった。
いつも行為はガルバトロン様の膝の上でだ。
一度目とは違い、慣らす時間が長い。もう入るはずだ。
それなのにガルバトロン様はまだだとレセプタの中に指を入れてそこを
解かしていた。

「…っ…」
「…殺すな」
「っ…なに、を」
「声を殺すな。ナイトスクリーム…お前の喘ぎを聞きたい」
「…そっ、あ!」

今までで一番大きな声が出た。
いつも沈黙を守る自分がこんなに声を出すなんて。
両手で口を覆うとガルバトロンの楽しそうな声が聞こえた。

「儂の言うことが聞けぬのか?」
「ち、違います…その」
「どれ、顔をかせ」
「っ…?」

顔を引き寄せられて薄ぼんやりと視界をめぐらせると目の前に
ガルバトロンの顔があった。息を呑み体を引こうとしたときには既に遅く
腕をつかまれそのまま唇同士を重ね合わせることになった。
ナイトスクリームにとってそれは初めてだった。

「…んっ」
「もっと口を開け」
「…っあ」
「舌を噛むことは許さんぞ…」

舌同士を絡めてオイルが滴った。
互いの口内を舌が行き来するのではなく、ガルバトロンの舌がナイトスクリームの
口内に収まると舌二つ分、しかもガルバトロンともなればナイトスクリームの
倍近い体の大きさだ、ナイトスクリームの口内は質量で溢れ、歯を落ち着いて
降ろす事もできなくなった。

「っうああ!」
「…良い声だ」

気がつけばレセプタ内部には指が2本入り、ナイトスクリームの弱い部分を
何度も触れてくる。
的確に場所を把握し、何度もそこを擦られてはナイトスクリームでも悲鳴にも
似た喘ぎ声が出す他なかった。
未だに口内にはガルバトロン。君主を傷つけるわけにはいかない。
身を捩り、一度口内を開放してもらうとナイトスクリームはガルバトロンを
見上げた。

「…なぜっ…」
「…どうした?」
「なっ、ああ!」

今日はまだガルバトロンを奉仕していない。
ガルバトロンは今日はまだ快感を味わっていないはずだ。
なのに自分ばかりに快感を与えて、おかしい。普段ならこんな風には。

「ナイトスクリーム」
「…さま…っ」
「ナイトスクリーム」
「…ガルバ、トロン様…っ」

顔を撫でる腕にすがり、それ以外頼るものがないとでも言うように抱きしめた。
ガルバトロンはそれを鬱陶しいと振り払うでもなくその頭に顔を寄せて
頭部に唇を降らせ。

「辛い、か?」
「…」

2度目の時と同じ言葉。首を振って否定した。前回と同じ、否定の仕方。
言葉を発するのすら難しいほどに身体は震えていた。

「…ナイトスクリーム」
「で、す」
「…なんだ?もう一度言え…」
「気持ちっ…い…」
「…あぁ、その言葉が聞きたかったわ」

機嫌よさそうに笑ったガルバトロンに抱きかかえられ
取り出されたガルバトロンのコネクタの上に降ろされていく。


「ナイトスクリーム」
「ガルバト…さま…」
「ナイトスクリーム。儂の大事な部下…ナイトスクリーム」
「…ガルバトロン様…ガルバトっ…」

そこでついに一言も話せなくなった。
しかし咎められなかった。ただただ強く抱きしめられるだけで
それ以上言葉を交わすことはなかった。






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なんだこれ…


とにかく甘甘ででれでれなガルナイ。
でもナイスクがちょっと自我もってるな。