「ガルバトロン様?」 「……なんだ」 「…その、なんでしょうか?」 ナイトスクリームは困っていた。 自分から声をかけてなんだ?と言われたのにこちらもなんですか?と しか返答を返せないのが申し訳ないが ナイトスクリームはガルバトロンの視線の意図がわからず、質問するしかなかった。 「何か…?」 「いいや。なんでもない」 「……」 ナイトスクリームはユニクロン内のエネルゴンや戦力をデータで確認をしていた。 暇過ぎず、忙し過ぎず、心地良い時間の流れだった。 ナイトスクリームはユニクロン内の機器を置いている部屋にいた。 何故か背後にガルバトロンがいるのには気付いていたが 一人でうろうろしているのだろうか。 「何かご命令が」 「いや、そのまま続けろ」 「…はい」 一礼して背中を向けて仕事を続ける。そんなにデータを扱う仕事は得意ではないが この基地内でデータの扱いに長けている者はあまりいない。 しかしショックフリートにガルバトロン様近辺の護衛を任せていたのに 何をしているんだ。 そしてガルバトロンの視線を体中に受けていた。 …集中できない。こんな事を思ってはいけないと思いつつも ナイトスクリームは落ち着けなかった。 「…ガルバトロン様」 「なんだ」 「御用ならなんなりとどうぞ。このナイトスクリーム。 ガルバトロン様のご命令ならなんなりと…」 「あぁ。仕事を続けていろ」 「……」 「……」 ガルバトロンが笑ってどうぞ?と後押しする。集中できない。 ナイトスクリームはそう思いつつも仕事を開始した。 しかしガルバトロンのせいにするつもりはないが 集中できないがあまり、仕事のミスが多発する。 「どうした?ナイトスクリーム。そこ間違っているぞ」 「も、申し訳御座いません…」 ガルバトロンが背後にたって自分の手元を見てくる。ますます集中できない。 「今日はミスが目立つな」 「す、すいま…せ」 ガルバトロンが背後からナイトスクリームの手元に手をやって コンソールに手を置いた。頭部にガルバトロンの息遣いを感じる。 「ナイトスクリ」 「ガルバトロン様!やっと見つけまし…」 ナイトスクリームはコンソールに視線を落としたままだった。 ガルバトロンは声のほうを見ると「ショックフリート」と変わらぬ口調で囁いた。 「な、なんでナイトスクリームと…」 「仕事を見ていただけだが?」 するっと背後から伸びてきていた手が離れて行ってそのまま ショックフリートの元へ歩いていく。 「何かあったのか?」 「そういうわけではないですが…ガルバトロン様が一人でどこかへ行ってしまうので… ショック…」 「わかったわかった。玉座に戻るぞ」 「はい」 ガルバトロンもショックフリートもこちらを一度も見ずに出て行った。 ナイトスクリームは暫くしてからゆっくりコンソールを叩いた。 私は… 「愚かだな…」 ガルバトロンがいなくなったのに集中できず、ナイトスクリームは自分を罵った。 --------------------------------------------------------------------- ガル様は無意識に煽ってくると思う。 ナイスクは意図が読めなくてぐるぐるすると思う。