ごみ箱





「メガトロン様〜!!」
「メガトロン様」
「ボス〜!」
「メガトロンさま」
『メガトロン様』

「どうした?」


その様子をスタースクリームはイライラしながらながめていた。





「メガトロン様!任務完了ですぜ!」
「ごくろう、スカイワープ」

肩を叩くな!

「この間のデータ解析が終わった」
「もっと時間がかかるかと思っていたが、流石だな。サウンドウェーブ」

微笑みかけるな!

「ボス〜!エネルゴンキューブの回収やっときましたぜ〜」
「フレンジー。よくやったな」

撫でるな!

「メガトロンさま。サイバトロンの連中は俺に任せてくだせぇ」
「期待しているぞ。サンダークラッカー」

期待だって!?

『メガトロン様。ご無事で。サイバートロン星から物資をお送りします』
「お前が傍にいてくれたらと思うぞ。レーザーウェーブ」

バッキャローめが!






「メガトロン!」
「どうした、スタースクリーム」
「あんたみたいな老いぼれは早く引退しやがれ!!」
「……急に何かと思えば貴様は…」

なんでだ!なんで褒めてくれねぇんだよ!
畜生畜生畜生!

「…何嫉妬しておる」
「嫉妬なんかしてねぇ!」
「スタースクリーム」
「触るなよ!」
「儂がこんなことする相手は、貴様だけだぞ?」
「…!」


ちらりと破壊大帝が周りを確認するのが見える。
誰もいないのを確認してから俺の肩に手をやってくる。


「上を見ろ」
「……ばっかやろう…」

暴言を吐いたのに大帝は随分と余裕があるようで肩を引き寄せられる。
こんな言葉しか出ないのに、身体はメガトロンの言うことを聞いて上を仰ぐ。

「口を開け」
「…畜生…」

舌が舌に絡む。
地球時間にして、数分は大帝に好きに弄られていた。
口の端から飲み込みきれない互いのオイルが漏れる。


「メガトロン様ー」
「メガトロン様」


声が聞こえて何もなかったかのように肩を押し返される。
少し置いて、声の主達があわられる。



「どうした」
「エネルギー回収に向かったアストロレイン達とサイバトロンが交戦中」
「サイバトロン達を駆逐しましょうぜ!」
「あぁ、準備しろ!出撃するぞ!スタースクリーム!何をしてる!」

みんなに背を向けたまま口を拭う。
メガトロンは軍のトップとして特別な存在を作りたがらない。
だから、周りにこの関係も黙ったままだ。



「メガトロン様!さっきの攻撃流石ですぜ!」
「スカイワープの能力あってこそだぞ」

肩を叩くな!

「サイバトロンの弱点を見抜けた」
「サウンドウェーブは何をやらせてもできるな」

微笑みかけるな!

「ボス〜!エネルゴンの供給できましたぜ」
「気が利くな。フレンジー」

撫でるな!

「メガトロンさまに栄光あれ!」
「お前達の働き。賞賛に値するぞ」

俺の方を見ろよ!
バッキャローめ!


サイバトロン達を倒し、基地に戻ってきたデストロンは乾杯の音頭を取った。
デストロンのほとんどがそろったこの場で大声で叫ぶことを俺はどんだけ望んでいるだろう。
俺様のものだって叫べたらどれだけだろう。

そいつは俺のものなんだ!触るな!畜生!

いらいらしながらスタースクリームは杯を傾けた。







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メガスタだけどメガ←←←スタ。
構ってもらえないから反抗しちゃうけどわかってるからメガ様は余裕。
でもやりすぎて怒られることもしばしば。