「スタースクリーム」 「んぐっ…む」 「もっと奥までだ」 「んんっ…ぅ」 思い出さなければよかったとスタースクリームは喉に絡みつくオイルを 少しずつ飲み下しながら思った。 有効活用 スタースクリームはいつだったか、かなり昔のことだがスカイファイアーに ある質問をした。 「トランスフォーマーには無駄が多いと思わないか」と。 スカイファイアーは困ったように首を傾けた。そして小さく何故だい?と呟いた。 無駄が多いと思う。通信機能があるのだから言葉はいらない気がする。 それならば声もいらない。一番いらないのは「舌」だ。ある意味がわからない。 そう伝えるとスカイファイアーはまた首をかしげて困った顔をした。 「私は君の声が好きだよ?」 そういう話じゃねぇんだよと目を突いてやった。 その日はふとそんな昔話を思い出してそれを誰かに聞いて欲しかったため メガトロンに言ってみただけだ。 破壊大帝は困った顔はしなかった。首をかしげもしなかった。 ただ「ふむ」と呟いた。 実はこの会話はジェットロンの馬鹿どもにしてやった。が、「は?」と 首どころか身体ごと傾けてこの会話のその疑問点すら理解できないまま 奴等は会話を終了させたのだ。 その点、メガトロンはまだ会話の余地があると踏んで仕事中のメガトロンの 寝室までわざわざやってきた。 「意味ないと思いませんか?」 「一理あるかもな」 「そうでしょう。そうでしょう」 流石はメガトロン。愚かでリーダーとしてはいかなものかと思うが 他の奴らよりかは理解力、読解力があるというものだ。 むしろこれくらいはわかってくれなくては困る。 「お前は何故意味がないと考える?」 「確かに舌がないとエネルゴンの味はわかりませんが、トランスフォーマーに 必要な器官とまでは思いませんなぁ。人間と違って我等は音を喉で再現して いるので舌がなくとも発音に問題はないはずです」 「ふむ。そうだな。ならお前は舌を引っこ抜かれたいと」 「は!?違いますよ!」 「冗談だ」 話を聞きながらも仕事の手を止めないメガトロン。 話には付き合ってくれているがそういえば兵器開発の為にサウンドウェーブと データのやり取りをしていたなと思いだす。 もしかしたら忙しいのかもしれない。なら退室した方がいいのか。 「スタースクリーム」 「はい?」 「舌の有効活用を教えてやる」 「舌の?なんですか?」 「ちょっと…こっちこい」 メガトロンはコンソールをたんたんと叩いたり撫でたりしながらモニターを 眺めていて目線はよこさない。 とりあえず話を聞いてくれたことで機嫌は治ったのでメガトロンの言うことを 素直に聞きいれてすぐ近くにまで寄っていった。 メガトロンの右手は常にコンソールにおいてあるが左手だけがスタースクリームに 伸びてきてその首をぐっと掴むと前のめりになるほどに強く引っ張られた。 「ぐぅえ!」 「変な声を出すな」 「んむっ…!んぅっ!」 首を強く掴まれて口が反射的に開く。そこにメガトロンの舌が入り込んできて 舌を強く引っ張られる。 鉄にしては柔らかい素材を使っている為、機械とは思えない動きで追い込まれる。 互いのオイルが交じりあって耳を塞ぎたくなるような音が鳴った。 「メ、メガト…?」 「スタースクリーム」 破壊大帝はそっと微笑んだ。 破壊大帝とは思えない、優しく、慈悲の瞳だった。 掴まれていた首をそのまま下に押し込まれると身体が崩れて床に膝をついた。 「……?」 「儂は今忙しいがお前の為だ」 やっとコンソールから右手を離すとその右手はメガトロンの下腹部へ向かった。 その右手を目で追ってしまう。開いた口がふさがらない。 目的の場所にたどり着いた右手がそこのパネルを開く。 「咥えてみろ」 * それで今に至ってしまうわけだ。 「もっと舌を使え」 「んむっ…も、もう疲れっ…!」 「疲れたとはいわせんぞ?ほら、舌先と根元で使い分けろ」 「ぐっ…!!む…」 首の後ろを押されてメガトロンの下腹部にあるケーブルが喉を突く。 メガトロンはデスクに座って右手をコンソール。左手でスタースクリームの首や 頭を撫でては優しい声をかけてきていた。。 スタースクリームは何で自分がこんなに必死になっているのかわからないが メガトロンの右膝と左膝に両手をやって大きく開いた口でケーブルを咥えていた。 口内オイルとメガトロンのケーブルからでた潤滑油で口の周りがべたべたになる。 顎が痛い。口の中が気持ち悪い。メガトロンの糞やろう。 オイルだらけのせいでちょっと口を動かすだけでぴちゃぴちゃと音がする。 それがまたイヤだ。 根元から、コネクタの先まで舐めてちゅっと吸うように扱うと 今まで気付かなかったが頭上から声が漏れてきた声に気付いた。 目線だけ上にあげるとメガトロンの息が少しあがってきているのがわかった。 表情を見ながら舌で扱うとどこが良いのかわかる。右手でケーブルを掴んで 指先で擦りながら先のほうを咥える。 「…スター、スクリーム…」 「メガトロン様」 コンソールにおいていたはずのメガトロンの右手が頬に触れる。 左手が頭を撫でて、右手が瞼を撫でる。撫でられている事も気持ちいいが 何よりメガトロンのこんな表情を見ることが出来て興奮を覚えた。 根元を右手で擦りながら舌先で舐めるながら喋る。 「メガトロン様」 「…なんだ…」 「…気持ち…いいですか…?」 「…スタースクリーム」 「?」 「だすぞ」 「え、あ。んむっ!!…!んっ…!」 瞼を撫でていたはずの右手が顎を掴んで上を向かせる。 頭を撫でていてくれたはずの左手が口を塞ぐ。 口内はメガトロンの出したオイルでいっぱいだった。なのにメガトロンが上を 向かせてかつ口を塞ぐ為吐き出すことも出来ず、喉にどろどろと流れ込んでくる。 「んんん!!!」 「暴れないで飲め」 「んんんっ!!?」 むせそうになるのを懸命にこらえて喉を動かす。 こくんこくんと数回に分けて飲み干すとメガトロンはニヤリと笑った。 「口を開けろ」 「………」 無言で口を開くとメガトロンが口の中を覗き込み、飲み込んだことを確認する。 「あぁ、えらいな」 「…最低だ」 「何を言う?無駄じゃなかっただろう?」 「はぁ?」 「お前の舌。引っこ抜くには惜しいわい」 開いたままの口の中に手を突っ込んでその舌を指でなぞるとメガトロンは 実に楽しそうに笑った。 だからそういう話じゃねぇんだってとスカイファイアー同様 目を突いてやろうかと思ったが破壊大帝があまりにも機嫌よく笑うので そんな気も失せてしまった。 ----------------------------------------------------------- この後メガトロンもスタースクリームに舌の有効活用してくれます^^(仕事しろ) スタスクはそんなに御奉仕上手くないと思うけどね…